東京・学校図書館スタンプラリー

2024レポート05 私立玉川聖学院中等部・高等部
2024年7月30日(火)、自由が丘駅から徒歩5~6分のところにある玉川聖学院を訪れました。


入口を入ってすぐの「触れる地球」は、現在の世界の雲の状況、過去の地震、津波の様子、未来の温暖化が進んだ先の地球の様相を映します。

このまま温暖化が進んだ先には真っ赤に燃える地球と化していくことがリアルに体験でき、ぞっとしました。

館内は、入り口付近から、こっちだよこっちだよ、ここにお出でここにもお出で、とあちこちから呼び掛けてくるようなコーナーがたくさんありました。

書架はシリーズものもひとまとめにするのではなく、各分野に混配し、探しているテーマを辿ることで本に巡り合えます。探し始めると思考が芋づる式に広がる工夫となっていました。

夏休みということで、社会科の探究活動のレポート作成のフローが社会科教員全員の協力からなる写真パネルで表示されていて、それを辿るとレポートを完成させることができる指南書になっていたり、苦戦し苦手意識を持つ生徒の多い読書感想文では読みながら書き込んで行けばおのずと感想文がかける独自のチャートが用意されていたり、学びにつまづきそうな生徒に差し伸べる杖が用意されているかのようでした。
小さなものではティッシュの空き箱・キッチンペーパーの空き箱を活用し奥に本が押し込まれないようにしたり文庫を入れる箱にしたりする工夫や、文化祭で利用される他の教科や委員会などが保管に困っているネットスタンドを図書館で預かりながら展示に活用する工夫、校内の廃棄される机を救い出したりご近所の閉店するお店からワイン箱を調達したりするなどの工夫など、図書館に持ち込まれることで輝きを増すリサイクル、リユースの思想が図書館全体を底支えしているように感じられました。
『四訂版 道しるべⅡ ~論文作成の手引き~』は、玉川聖学院の中学生・高校生向けに丁寧に書かれたレポートや論文を書くための手引書ですが、52頁に及ぶ濃やかで丁寧な手引書になっており、大学生が論文を書くのに十分な内容まで網羅されています。
図書館が学びの道しるべとなる意思が、館内のみなならず作成物、展示、コーナー等、あますところなく伝わってくる「玉川聖学院情報センター」でした。

コメント